スズキのベストセラーアドレスとは
スズキ「アドレス」の歴史、特徴
スズキのアドレスは、「通勤快速スクーター」をコンセプトに作られた日常使いに適したスクーターです。
実はこちらのモデルは平成28年(2017年)度より施行された排ガス規制により、2017年8月で一旦生産終了となってしまったという歴史があります。
2017年9月1日以降は「EURO4(2016年度版)」を基準にした厳しい排ガス基準が設置されてしまったため、実質それまでロングセラーモデルとして販売されてきたバイクの多くが生産終了となってしまいました。
以前までのモデルは「アドレスV125」という名称だったのですが、その後「アドレス125」という後継機として新たなエンジン機構を持ってデビューしています。
名前こそ以前と同じような印象ですが、バイク本体は新排ガス基準に適合するためにエンジンを完全に新設計にしており、さらにボディのデザインや足回り周辺もかなり大きくモデルチェンジをしています。
ただし「アドレス」の当初より掲げていた「通勤快速スクーター」というコンセプトはそのまま継承されており、スクータならではの機動性を十分に活かした日常で使いやすいモデルとしてまとまっています。
内部構造を少し詳しく説明していくと、124cc空冷2バルブ単気筒SOHCエンジンが搭載されており、さらにSEP(スズキエコパフォーマンス)により燃費性能を大幅に向上させています。
現在のバイク市場においては水冷エンジンが一般的ですが、こちらのアドレス125はあえて空冷式を導入しており、従来のようなうるさくて振動のある空冷エンジンという常識を大きく覆すことに成功しています。
これはタンブル流という混合気を分散させることができるエンジン構造が理由で、「新開発M-スキッシュ」という吸気ポート・燃焼室の独自形状が採用されています。
原付二種ということで機動力を重視しつつ燃費性能も高められていて、低速回転をしたときに安定的な走行ができるという街乗りに適したバイクとなっています。
複数のモデルから選べるアドレス
スズキのアドレスは、スタンダードモデルである「アドレス125」の他に、アドレス125のフラットシート仕様車や、排気量の小さい「アドレス110」といったものも販売されています。
上記で説明した排ガス規制の影響により、旧モデルは現在中古市場でのみ販売されることになっているのですが、モデルチェンジ以前の「アドレスV125」も原付二種のスクーターとして非常に高い評価を受けており、なかなか値下がりしない状態が続いています。
むしろ2018年に入ってからの中古市場価格が上昇するという状態まで発生しており、新モデルだけでなく旧モデルにおいてもその使用感の素晴らしさから多くの人から求められていることがわかります。
なお平成30年10月以降からは排ガス規制にプラスしてABSがバイクで義務化されたためそちらにも対応済みです。