コンパクトなアメリカンホンダマグナ50

ホンダ・マグナの歴史、特徴

ホンダのマグナ50は、原付一種としては極めて異例なアメリカンクルーザータイプとして構成されたバイクです。
クルーザータイプのバイクといえば、700cc以上の大型バイクが主流となっていますが、本場アメリカのバイクでは日本の狭い道路事情では乗りにくいという欠点がありました。

また大型バイクに乗るためには大型自動二輪免許を取得しなければならないので、クルーザータイプに乗りたいけれども免許がないというふうに考えている人も多くいました。

そこでホンダ・マグナ50は1995年に初代モデルが発売されてから2007年に生産終了となるまで特殊な位置づけとして生産されてきたという歴史があります。

ホンダ・マグナ50に搭載されているエンジンは同じくホンダの人気車種であるスーパーカブと同じ系統のものが使用されていたことから、抜群の機動性とメンテナンスのしやすさ、さらに低燃費と高い耐久性を持ち合わせた名車としても名高かったのです。

同じマグナとして250ccの空冷2気筒エンジンの「Vツインマグナ」が先行発売されており、それをスケールダウンした原付きバイクとして2000年代までのバイクシーンの徒花として存在していました。

ちなみにマグナ50が発売された1995年4月には、同じコンセプトで「ジャズ(JAZZ)」という車種も存在しており、当時はホンダがバイク市場において50ccを非常に重視していたことがわかります。

発売開始から10年以上に渡りかなり高い人気を維持し続けてきたバイクではあったのですが。平成18年(2006年)より施行された排ガス規制によりインジェクション化が義務となってしまったことからやむなく生産終了となっています。

ちなみに現在のホンダの公式サイトを見ても、このマグナ50は生産終了車種としても掲載をされていません。
その理由もこの規制への対応がされていないためで、現在ではカタログを探すのも難しく中古市場で現品が取引される状況となっています。

中古で購入をする時に知っておきたいこと

マグナ50はヤフーオークションなどを見てもよく登場をしてくる人気の高い車種です。
おそらくアメリカンクルーザータイプの原付き一種という物珍しさから購入を考えている人もいることと思います。

ただ一点知っておいてもらいたいのが、メンテナンス状態によりかなり本体の品質が異なるということです。
もともとスーパーカブをベースにして作られたバイクということもあり、走行距離によって極端に性能が落ちるということはありません。

しかしながら最も新しいモデルでも現在から10年以上前に作られているということから、保管状況によってはエンジンから異音がしたりボディにサビがおおきくついていたりということがよくあります。