バイクで追い越しをする時の注意事項

左側からのすり抜け問題について

バイクに乗っていて便利だと感じることの一つに「渋滞時にすり抜けができる」ということがあります。
これはいわゆる「左側からの追い越し」事例にあたるもので、しばしばそれは交通法規に違反しているのではないかということが問題になったりします。

まず結論から先に述べると、道路交通法では第28条で車両の追い越しは必ず右側から行わなければならないというふうに定められています。
つまりいくら車道の左側にスペースがあるからといって、そこを直進して自動車を追い越しするのは法律に違反しているということになります。

ではバイク走行中にすり抜けをしてしまっているところを見つかったら直ちに切符を切られてしまうかというと、実は完全にそうとはいい切れません。

というのも上記の法律で定められているのはあくまでも走行中のことであり、あらかじめ停車をしている自動車についてとケースが分かれるからです。

自動車学校で習ったことを思い出してもらいたいのですが、お互いに走行しているときに先に出ることを「追い越し」、止まっている他の車輌よりも先に出ることを「追い抜き」といいます。

つまりすり抜けをする場合には渋滞時や信号待ちなど他の車が止まっているならばすり抜けをしてもよいということになります。

バイクで追い越しはしないに越したことはない

原付バイクの場合、1種は最高法定速度は30km/hとなっているので公道でほかの自動車を追い越すというのは実質的に不可能でしょう。

これが2種法定最高速度は60km/hになるので、ノロノロ走っている自動車やバイクならば追い越しをしてもよいように思います。

しかし左側通行をしているバイクが自動車を追い越そうとする場合には大きく右にふくらみそこから再び左に進路を変えないといけません。
これは仮にできたとしても相当危険な行為です。

そもそもバイクによる自動車の追い越しは想定されていないのが道路交通法なので、無理に追い越そうとするのは現実的ではありません。

もしどうしても追い越しをしたいのであれば、前の車が信号待ちなどで止まったときに左側を抜けるといった方法を取ったほうがよいでしょう。

ただし進路変更禁止場所や追い越し禁止場所として指定されている道路上では一律禁止行為となりますし、前の車が左折をするときなどには左側を抜けようとする行為は非常に危険です。

やはり原付バイクの運転においては極力追い越しや追い抜きはしないというのが安全面においては正しいことと言えるでしょう。
どうしても追い越す場合にはしっかり事前にウインカーを出し、周囲に行動を示してから十分に安全確認をして行動するようにしてください。