バイクから異音がする…そんな時の対応方法は?

普段と違うと思ったら放置せずすぐに点検を

バイクに乗っていて感じるトラブルの中でも特に不安感が強くなるのがいつもと違う音がするという場合です。
整備工場に勤務していたり自分でエンジンのオーバーホールをすることができるほどバイクに詳しい人ならともかく、一般ユーザーの場合エンジンからおかしな音が聞こえただけでどこが悪いかをすぐに判断することができません。

よくあるのが最初に感じたときには音がすぐ収まってくれたり、放っておいても特に走行に不具合を感じることがなかったのでしばらくそのままにしていて突然故障をしてしまうというケースです。

人の体もそうですが大きな病気というのは何の前兆もなく突然に発症をしてしまうという例は極めて少なく、ほとんどの病気はその前に細かい不調症状が起こっていたりするものです。

まして人の体と違ってバイクには自己治癒能力がありませんので、何らかの不具合が起きたときに放置しておいたら自然に直ったというようなことは期待できません。

もし走行中やアイドリング中におかしな音がし始めたら、どのパーツからどんな音がしているかということを細かく観察し修理工場に持ち込んだときにそのことを丁寧に説明するようにしましょう。

何の情報もない場合、修理工場では原因特定のためにかなり大規模なチェックをしなければならなくなるので、その分修理のための工賃や時間がかかってしまうことになります。

バイクでよくある異音パターン

バイクからする異音のほとんどはエンジン部分から発生します。
これはエンジン内部でシリンダーが激しくピストン運動をするためです。
激しい動きの中でする異音というのは、内部の金属の動作が何らかの原因により接触したり摩耗をしているという証拠です。

古いバイクによくあるのが「タペット音」というカムシャフトがバルブの頭を叩く音です。
タペット音は正常な場合でも多少感じるエンジンの回転に合わせた音なのですが、それが「カチカチ」という程度ではなく「ガラガラ」と大きくなってきたと感じるようになったら注意が必要です。

エンジンからの異音がエンジンの回転に合わせたものなら、エンジン内部でガソリンを送り込むための弁と、燃焼後の排気をする弁とがうまく閉じなくなっている可能性が高いです。

純粋にエンジンの不調というわけではありませんが、エンジン内での排気がうまくいかなくなるとマフラー部分で大きな音を立てることがあります。

違法な改造車や暴走族の車によくあるのが「バリバリ」といった近所迷惑になる巨大な騒音です。
もし同じような音がするならそれはエンジンからの排気をするマフラー部分に穴ができていたり、どこかで排気漏れをしていることが考えられます。