長期間乗らない場合の保管方法

外装および内部でのサビ予防

バイクは年間を通してずっと乗ることが難しい乗り物なので、本格的な冬が来る前に適切な処理をして保管に備える必要があります。

冬季間だけでなく、長期の出張や引っ越しなどがある場合にも同様にきちんと保管に備えておくことが勧められます。
というのも、バイクは長い間乗らないでいると内部で劣化が起こることがあり、久しぶりにエンジンを入れたときに大きな故障の原因になってしまう場合があるからです。

まずバイクを保管するときに最も気をつけたいのがサビ予防です。
バイクは本体パーツの大部分がスチールでできているので、何もしていなくても自然にサビが生じてきます。

何もしていなくてもと書きましたが、実際には毎日適度に乗用していた方がむしろ劣化は進みにくく、使用をしない期間が長くなることで急速に劣化が進んでしまうという特徴があります。

サビは本体外装にも起こりますが、故障につながる可能性が高いのはガソリンタンクやエンジン内部です。
実際にガソリンタンク内がサビてしまった場合、タンクを開いたときになんとも言えない悪臭がするようになります。

もし本格的にサビてしまった場合、ガソリンタンク全体を交換しなければならなくなるので相当高額の修理費が必要となってしまいます。

ガソリンタンク内は空にするよりもむしろガソリンを満タンにしておいた方が錆びにくいと言われます。
しかし保管期間が長期になりすぎるとかえってガソリンの腐敗が起こって劣化が進むので、使い分けをしていくことが必要です。

どのくらい長期保管をするかわからないという場合には、満タンにしたガソリンの中に防錆剤を入れておくと状態を保つことができやすくなります。

バッテリーの取り扱い

次に保管時の劣化が急激に進むのがバッテリーです。
バッテリーは内部に蓄電する電池であることから、使用をしていないと自然に放電してしていきます。
バイクの場合、走行をすることで発電を行いそれを繰り返し蓄電していくので、長期間乗らないでいると見る見る劣化をしていってしまいます。

バッテリーを長持ちさせるためには接続プラグを外しておくのがよいと言われています。
保管期間が数ヶ月に及ぶ場合には、完全にバッテリーを取り外してしまい1ヶ月に1度くらい充電をしておくのが理想です。

タイヤの取り扱い

ゴム部品であるタイヤも経年劣化しやすい部品です。
ただし劣化が進むのは空気圧が少なめの場合で、凹んだ状態で長く放置されているとそこからタイヤが変形してひび割れの原因になってしまいます。

長期保管の前には空気圧を調べてしっかり十分に補充をしておき、できれば適正空気圧よりも1~2割くらい多めに入れておくのがよいでしょう。