エアクリーナーエレメントのメンテナンス

エアクリーナーの役割とは?

エアクリーナーとは、エンジンの中に送り込む空気を吸い込むに当たって、空気をきれいにするためのフィルターの役割を果たすものです。
空気をそのまま吸い込んでシリンダーの中に送り込んでしまうと、ほこりや砂などが入り込んでしまう可能性があり、エンジン内部で焼き付いて汚れとして堆積してしまいます。
また、燃焼効率を下げたり、細かなバルブの詰まりにつながったりすることもあります。
そのため、エアクリーナーは常に最適のパフォーマンスを発揮できるようにしておく必要があります。

エアクリーナーにはエレメントが装着されていて、いくつかの異なるタイプがあります。
大きく分けると、乾式と呼ばれることが多いペーパーのものと、湿式と総称されるスポンジタイプがあります。
どちらも基本的な性能は変わらないとされていますが、メンテナンスがしやすいペーパー式のエアクリーナーエレメントが今では主流となっています。

ペーパーの中にもさらに種類があって、フィルターオイルを浸透させたビスカスというものと、乾式のものがあります。
やはり、整備や交換がしやすい乾式ペーパーが一般的です。

ただし、オフロードバイクでは、少し前のモデルまで湿式が使われていることが多かったです。
というのも、オフロードでは泥をはねあげやすく、エアクリーナーにもかかりやすいためスポンジの方が洗うのが楽だったからです。
今ではスポンジ式は減ってきていて、オフロードバイクでも乾式ペーパーが多数派となっています。

エアクリーナーエレメントのメンテナンスの仕方

現代のバイクのほとんどは乾式ペーパーなので、メンテナンスもこちらのやり方を覚えておけば事足りるでしょう。
メンテナンスと言っても、とても簡単なものです。
まず、エアクリーナーボックスを開いて、中のエレメントを取り出します。
金属製ピンやプラスチックの固定枠に付いている場合もありますので、その場合はエレメントが破れないように気を付けて外します。

取り出したら、軽く手で叩くなどしてほこりや砂を払うか、もしくはエアブローで吹き飛ばすことができます。
エアブローをする際には、必ずエンジン側からブローして、エレメントの外側にほこりが飛んでいくようにしましょう。
逆にすると、フィルターの目にさらに汚れが詰まってしまうからです。

時期が来たら交換する必要がある

乾式ペーパーは数年で寿命を迎えますので、それぞれの説明書を見て交換時期が来たら新品と交換しましょう。
やはり素材が劣化して破れやすくなったり、目が詰まったりして性能を十分に発揮できなくなるからです。

定期的にメンテナンスしていても、エアクリーナーエレメントは消耗品であるという意識を持ちましょう。
バイク用品店で適合する製品を購入して交換するだけですので、自分でもすぐにできるはずです。