バイクのアイドリングが不安定な時どうすればよい?

どんどん少なくなっていくバイクのアイドリング音

新しいバイクにしか乗ったことがない人が中古でクラシックバイクに乗ってみてまず驚くのがアイドリング音です。
近年は非常に厳しい排ガス規制が自動車やバイクの製造に課せられているので、技術者が開発を重ねできるだけ一回あたりのエンジン動作に無駄がなくなるようエンジン設計を加えるようになっています。

古いバイクでは2ストロークエンジンが主に採用されてきましたが、2ストロークでは現在のタイトな排ガス規制に対応することが難しいため、現行の新車ではほとんどが4ストロークエンジンを採用しています。

2ストロークでも4ストロークでも乗る側にとってはあまり関係ないように思いますが、実際にはこのピストン数および気筒数の違いはエンジンをかけてまたがったときのアイドリングの感覚にかなり大きな影響を及ぼします。

一般的に気筒数の多いエンジンでは全体の大きさが大きくなってしまいますが、1つずつの回転が細かく素早いためエンジン起動時のアイドリングは滑らかに感じられます。

一方で1気筒や2気筒のエンジンの場合には一回あたりの往復で行う動作が多いこともあり、アイドリング時の振動が非常に大きく、停車しているときにも「ドッドッドッドッ」といった力強い鼓動として感じることができます。

一回あたりの振動が大きい古い気筒のバイクではアイドリングの不安定さがわかりやすく体に伝わるのですが、滑らかにアイドリングをする静音設計のバイクの場合その不安定さが感じにくくなります。

普段からバイクに乗るときにはできるだけアイドリングの状態を確認するようにし、突然にリズムが乱れるような不調がないか常に気にするようにしましょう。

メンテナンス不足が招くアイドリングの不安定

エンジンの回転がそのまま体に伝わるのがアイドリングであるため、エンジン内部の機能に何らかの不具合が起るとそれがアイドリングの不調になって現れます。

普段のリズムとは異なるアイドリングをしているときに考えられることとしては、エンジン回転部の部品の摩耗や故障、エンジンオイルの汚れ、ガソリンの種類の間違いといったことがあります。

正しいアイドリング音は正常な燃料配給と燃焼、排気までのプロセスがあってこそ生まれるものですので、走行中やアイドリング中に急にそのリズムが変わるというのはどこかにひっかかる要素が出ているということになります。

こうしたアイドリングの不調の最も大きな原因は普段からのメンテナンスの不備です。
中でもエンジンオイルの交換時期を誤り、交換時期を大幅に過ぎてから乗り続けているバイクによくアイドリングの不調は起こります。

アイドリングの不調をそのままにしておくと、改善のためにエンジン全体のオーバーホールが必要になったりしますので、早めに原因究明と整備をしていくようにしましょう。